指定された場所は渋谷のカラオケ店だった
「『よかったら食事でもどうですか。今週か来週で空いてる日ありますか?』とDMでお誘いを受けました。こうやっていつも一般人をナンパしているのかなと複雑な気持ちにはなりましたが、芸能人とご飯を食べられる機会なんて今後ないだろうと思って、『行きます』と返信しました」(Aさん)
Aさんの返信から数日後の12月13日、2人は渋谷で会うことになった。事前に板尾から「お店が決まったら教えます」と言われていたが、当日の夕方まで連絡がなかったという。
「今日はどうするんだろうと思っていたら、当日の夕方に『忘年会シーズンでお店が取れなくてカラオケになっちゃったんだけど』と渋谷のカラオケ店を指定されました。初めて会う男性といきなりカラオケはちょっと気持ち悪いなとは思いましたが、嫌だったら帰ればいいやとOKしました。19時に個室で待っていると言われたので指定された部屋に向かいました。本当に本人がいるのかなとすりガラスをのぞくと、黒いマスクをした男性が座っていました。でもあの大きな目が板尾さんそのもので、本当にいる……と改めて驚きました」(同前)
板尾はなぜかAさんの斜め上を見て会話
Aさんが扉を開けると、デニム姿の板尾が入り口付近のソファーに座っていた。その部屋は3人掛けのソファーとテーブルがあるだけの、少人数用の狭い部屋だった。
「ソファーに座るとすぐ、『これ、プレゼント』とギフト用の包みを手渡されました。なかに入っていたのはピンクのハート型のファーのキーホルダー。以前、雑貨店で同じものを300円で売っていたのを見たことがあるので、そこで買ったのかなと思いました。
部屋の灯りは明るいままだったので少し安心しましたが、板尾さんはあまりしゃべってくれなくて。沈黙に耐えられず、私のほうから『本当に(板尾さんは)実在するんですね』などと話しかけました。年末が近かったこともあり、M-1や芸人さんについて話していると、板尾さんが『何で俺のことを知ってくれたの?』と突然話し出しました。『ガキ使(お笑い番組「ガキの使いやあらへんで」日本テレビ系)で見ていました』と返すと、『ハハハ』とちょっとすかしたような顔で笑っていました」(同前)
板尾はAさんの目を見るでもなく、なぜか彼女の斜め上を見て会話をしていたという。しばらく会話をしていると、オーダーした食べ物が部屋に届けられた。