「次に会える、薄暗い夜はありますか」
カラオケ店を出て、Aさんはそのまま駅方面に歩いて帰ろうとすると、板尾が「面倒くさいし、タクシーで送るよ」とAさんを呼び止め、タクシーを停めた。
「板尾さんは人目を気にしていたので、運転手さんの前では何もしてこないだろうと、一緒に乗りました。板尾さんにどこに住んでいるのか聞くと『港区』とだけ答えました。その後も他愛のない仕事の話をしているとまた『本当に友達になってくれる?』と言ってきて、仕方なくLINEを交換しました。そのお礼だったのでしょうか、飴を1つくれました。30分ほどして自宅近くに到着したので、お礼を言って私だけタクシーを降りました」(Aさん)
帰宅後、Aさんはその足で浴室に向かい「気持ち悪かったので」すぐにシャワーを浴びたという。その後、板尾から送られていたのは、Aさんが「ガチで怖かった」と言うメッセージだった。
「会ったこと自体はともかく、ボディタッチは拒否すればよかったと何度も後悔しました。ただ食事やタクシー代を出していただいたので、翌日にお礼LINEをしたんです。数回やりとりすると、『次に会える、薄暗い夜はありますか』というLINEがきたんです。その文言を見た瞬間、『ガチの怖い下心じゃん』と返信するのを止めました」(同前)
しばらく板尾からのLINEを既読スル―していたAさんに業を煮やしたのか、数日後、板尾は「元気ですかー?」というTwitterのDMを送ってきたという。
板尾のTwitterを見るたびにカラオケボックスでの悪夢が……
「無視し続けるのも悪いかなという気がして返事をしたら、年明けには新年の挨拶や舞台の招待の連絡もありました。ちょうど友達が行きたいかと話していたので観に行こうかとも思いましたが、友達に事情を話すと、『絶対に薄暗い夜の続きをされるよ』と注意されたので、結局行きませんでした。それから連絡は取っていません」(同前)
吉本に事実確認を求めると、文書で回答があった。
「本人に確認したところ、概ね事実を認めました。本人は軽率な行為であったと猛省しております」
絶対に笑えない板尾のナンパ手口だった。

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