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「1億超えのタワマン」を即決購入する共働き夫婦の“落とし穴”

住宅ローンの返済額は世帯収入の25%が上限

source : 提携メディア

genre : ビジネス, ライフスタイル, 働き方

タワマン億ションを即決購入する「パワーカップル」の落とし穴

つまり、富裕層と呼ばれる「特殊」な人たちだけでなく、平均を上回る高い収入を得ている共働き夫婦が、いわば両輪で最大限のローンを組み「億ション」を購入しているのです。

最近、「パワーカップル」という言葉を時々耳にするようになりました。この「パワーカップル」と呼ばれる収入の高い夫婦が、「億ション」を共有名義で買っているということのようです。

収入減、病気、事故、離婚…起こりえないことが起こるリスクが

日本経済はここ数年、アベノミクスの恩恵もあって一見、順調に見えます。日銀によるマイナス金利政策もあって、金利はもうこれ以上下がらないというレベルにまで下がっています。

こうした面だけ見れば、マンションを購入しやすい環境が整っているのは事実です。しかし、これから先のさまざまなリスクを想定すると、夫婦でいっぱいいっぱいのローンを組んで「億ション」を購入することに、私は不安を感じます。

では、どのようなローンの組み方が正しいのか?

唯一の正解などというものはありませんが、一般的に将来のリスクとして、次のようなことが考えられます。たとえ夫婦共働きであっても、子育てや転職、病気や事故といった事情で、どちらかの収入が減ったり、途絶えたりするリスクです。

夫婦2人とも収入が途絶えることなく70歳まで返済をできるか

以前はローンを組む場合、夫なら夫だけの収入を想定することが一般的でした。

多くの人は、30〜35年の長期ローンを組みますので、35歳で借りたとしても、70歳まで支払い続けることになります。そろって35歳でローンを組み、「億ション」を購入した夫婦が、2人とも収入が途絶えることなく、70歳までローンを返済し続ける。そんなことが現実的に可能でしょうか?

経済の風向きが変わって初めて気づくのが、「借りることのできる金額が、返せる金額ではない」という真実なのです。

次に忘れてはならないことがあります。住宅ローンの金利は、これ以上、下がることはないものの、上がっていく可能性はいくらでもあるということです。日銀の総裁が、これらもずっと黒田東彦氏であり続けるわけではありません。安倍政権も未来永劫続くわけではありません。今のような超低金利政策がいつまで続くのか、これこそ「神のみぞ知る」なのです。