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新型コロナで閑古鳥、いまこそ「京都、行こう」のチャンスだ

渡月橋を中心とする嵐山周辺を、私はほぼ毎日散策しているが、観光客は目に見えて減っている。渡月橋の近くに、常に行列のできる有名なコーヒーショップがある。行楽シーズンでは、30分待ちはざらだ。しかし、私が訪れた時(2月6日、7日)は客が誰もいなかった。臨時休業かと思って店内をのぞくと、「やっていますよ」との店員の声。

「先週(1月最終週)から徐々に観光客が少なくなり、今週(2月2日以降)に入って客足がピタッと止まりましたね。中国と韓国の人が常に多かったですから、その両方がいなくなった感じです。普段の何十分の一の客数でしょうかね」

京都市の外国人宿泊客数のトップは中国(117万人、2018年)で、4位が韓国(30万人、同年)である。新型コロナウイルス騒ぎが、今後、京都の観光にどのように影響を与えるだろうか。

つい先日、京都で2人目のウイルス感染者が出た。感染者は、観光客を相手にした接客業の人だった。そのニュースも影響したのだろう。たとえば「試飲」「試食」が、スルーされている。京都の土産といえば「漬物」「抹茶のお菓子」「八つ橋」などである。いずれも、試食してから購入するのがお決まりだ。だが、コロナ騒ぎで心理的に躊躇(ちゅうちょ)してしまうのも致し方ないところかもしれない。

人力車の車夫「本来、京都の冬はこんなものでしたからね」

売り子さんもマスク姿であるため観光客も警戒し、なかなか、試食や試飲を受け取らない。つらいところだ。

京都の嵐山や東山に展開する人力車の車夫も、暇を持て余しているよう。「本来、京都の冬(閑散期)はこんなものでしたからね」と、自虐的にさらりと話す。

そんな閑散とした京都だが、普段は気づかない発見があったのも確かだ。

寺社仏閣や土産店を散策する修学旅行生が目についたことである。海外旅行者の総数がぐっと減ったせいで、修学旅行の学生の存在が際立っているのだ。相対的に、本来の日本人旅行者の割合が増している。四半世紀前の京都にタイムスリップしたような気分になった。