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楽天が8年ぶりの最終赤字 「送料無料」の裏にあった誤算

2020/02/28

 楽天の三木谷浩史会長兼社長は2月13日の決算会見で、ネット通販サイト「楽天市場」の送料無料化を予定通り3月18日から実施すると発表した。

 楽天関係者が明かす。

「実は幹部は揃って送料無料化に反対していたのですが、三木谷社長は何を言っても聞かず、『とにかくやる』と周囲の反発を撥ねつけた。2000円以上で送料無料を原則としているアマゾンに対抗するために、強行したのです」

三木谷浩史会長兼社長 ©共同通信社

 昨年8月、楽天は規約を変更し、1店舗で税込み3980円以上を購入した場合、出店者側の負担で一律送料無料にすると発表。出店者が抗議し、今年2月10日に公正取引委員会が楽天に立入検査に入る事態に。

「アマゾンは自社で物流システムを構築し、在庫管理を行っています。一方の楽天はネット上の場所を貸しているだけなのに、有無を言わさず規約を変えたり、楽天銀行への振り込みを強要するなど、強引なやり方に出店者から批判が高まっています」(ITアナリスト)

 強気な姿勢の裏で、楽天は昨年12月、独占禁止法に抵触するかどうかを公取委に相談していた。その際、公取委から「優越的地位の乱用のおそれがある」という回答を得ていたのである。

 公取委に喧嘩を売ってまで、なぜ強引に進めるのか。