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米大統領選 “演説下手”なバイデンが支持される理由は「家族の悲劇」

2020/03/17

 勝因はサンダースショックだった。3月3日、14州で同時に行われた米大統領選の民主党予備選スーパーチューズデーで、ジョー・バイデン前副大統領(77)が10州で勝利し、劇的な復活を遂げた。

「2月に始まった予備選の序盤では3週続けて1位(同率含む)など、バーニー・サンダース上院議員(78)が予想外の勝利を収めた。これによって危機感をもったのが民主党の浮動層。『サンダースではトランプに勝てない。上下院選挙も危ない』とバイデンに一本化。またアフリカ系米国人の有力議員の支持表明などで黒人票を集めたのも勝利の一因です」(特派員)

トランプ氏が最も警戒するバイデン ©共同通信社

 ペンシルベニア州で中古車セールス業を営む家庭で育ったバイデンは、デラウェア大を卒業後、シラキュース大学のロースクールを経て、1969年に弁護士業を開業している。

「学生時代はフットボールに熱中。デラウェア大学でも成績は下から数えたほうが早かった。法科大学院に進めたのも、教授に人間として好かれたからだったといいます」(同前)

 1972年、史上5番目の若さで米上院議員に初当選。それから30年以上、デラウェア州の上院議員を務め、これまで2度大統領選に挑戦している。

 2009年から17年までオバマ政権で副大統領を務めたが、評価は決して高くなかった。

「とにかく演説が下手だといわれており、政策を理路整然と説明できない。最近では疲れもあり、『スーパーサーズデー』と言い間違えたり、引用する独立宣言の有名な一節を思い出せない場面もありました」(同前)