〈あらすじ〉
2006年、ニューヨーク。人気俳優のジョン・F・ドノヴァン(キット・ハリントン)が29歳の若さで謎の死を遂げた。それから10年の歳月が過ぎた2016年、新進の若手俳優ルパート・ターナー(ベン・シュネッツァー)が、幼い頃にドノヴァンとやりとりした100通もの手紙が、一冊の本として出版される。プラハのカフェで著名なジャーナリストの取材を受けるルパートは、すべてを明かすと宣言し、ロンドンで子役をやっていた11歳の頃(ジェイコブ・トレンブレイ)を振り返り始める。
〈解説〉
『たかが世界の終わり』のグザヴィエ・ドランにとって初の英語による脚本・監督作。無名の少年との秘密の文通を鍵にスターの光と影に迫る、ミステリー仕立てのヒューマンドラマ。123分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆立派なキャスティングで子役も巧く、前半は興味を持ったものの、後半はいったい何が言いたいのか? 話の構成悪凝り。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★☆☆☆ドランが迷走している。持ち前の活力と色彩感覚が影を潜め、自己耽溺の体質が表に出てしまった。くどくてお説教臭い。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆人気俳優ジョンの孤独が全く伝わらなかった。配役も豪華で期待しすぎたせいか。謎のない謎解きに付き合わされたよう。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆自分ネタの棚卸しで豪華配役のドラマを作る胆力が凄い。作法も世界像もひとつの完成を迎えたドラン、次回は正念場か。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆いつも通りドランらしい映像の中で魅力を放つ女優たちや少年。だが編集で映画の何かを喪失、或いは悦に入り過ぎたか。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」(カナダ、英)
3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
http://www.phantom-film.com/donovan/
