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「マスクの高値転売禁止」で転売ヤーが次に狙っている商品

世の中が複雑になるほど「抜け道」が増えてしまう

山田氏は表情を変えること無く、言葉を続ける。

「3月15日以降のマスク転売は違法となりますので、マスクの転売を今後行うつもりはありませんが、それ以前のマスク転売やこのポイント獲得方法は犯罪にならないと私は考えています。資産運用や本業が終わった後に行うアルバイトと同じ合法的な稼ぎ方だと考えています。ただそれらと違うのは、結果が自分でコントロールできない資産運用より安全で、最低賃金に近い時給で働かされるアルバイトより、安定して効率よく稼ぐ手段だと思います」

山田氏の手口は、とうてい称賛されるような行為ではない。観戦を目的とせずチケットを大量に発券する行為は、法律に違反する可能性もある。

しかし、肝心のイベント主催者はまだ延期となるチケット販売を継続している。対策を怠る限り、転売ヤーのような存在だけが利益を享受できる構図は一切変わることはなく、健全化されることはないだろう。

山田氏は、最後にこうも語っていた。

「今回使ったau PAYのようなQR決済など、社会を構成するものは増えていると思います。世の中が複雑になればなるほど、組み合わせ自体も増えていく。私のような人間にとっては、荒稼ぎをするチャンスが増えた世の中になったと思いますね」

山田氏の言葉を認めるのはしゃくではあるが、彼のような人間を「自分たちにない能力や思考力を持っている」と認め、ある種の“ホワイトハッカー”として利用するような社会に変化していくことが必要な局面に来ているのかもしれない。

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