宮内記者会に加盟するマスコミ各社は3月10日、テレビやウェブサイトで「皇室の護衛や皇居の警備を担う皇宮警察本部で、警察学校の校長らが懇親会などの席で未成年の皇宮護衛官らと繰り返し飲酒していたことが分かった」などと一斉に報じた。
校長ら約30人を処分する方針
皇宮警察関係者が語る。
「パレスホテル東京にほど近い皇居・大手門を入って左手にある皇宮警察学校は、採用されたばかりの皇宮護衛官が、警察内部で『警衛』と呼ばれる皇室警備の知識を学んだり訓練を受けたりする教育機関です。毎年、高卒で採用された未成年の皇宮護衛官も入校しています。皇宮護衛官として採用されると、大卒は6カ月間、高卒では10カ月間、皇宮警察学校に入校することになります。
皇宮警察本部では1月に内部からの指摘で調査を始め、関係した幹部や護衛官らから聞き取り調査を行うなどして事実関係を確認しました。皇宮警察本部は警察庁の附属機関で、47都道府県の警察本部に続く『48番目の警察本部』などとも呼ばれます。今回の不祥事に関しては、皇宮警察本部が校長ら30人を処分しています」
このニュースを巡り、ネット上などでは「警察が法律破っちゃダメでしょ」「無理に飲ませていたのなら完全なパワハラ」などの意見がある一方、「大学の新歓コンパなんて昔からあるし、選挙権が18歳まで引き下げられたのに、そんなに目くじら立てることか?」といった声があるなど反応はさまざま。
ハレンチな不祥事が続々と……
ただ、皇室周辺の取材を長年続けてきた経験から気になったのは、むしろ未成年の飲酒よりも、「ほかにも、那須御用邸の施設で男女4人の皇宮護衛官が飲酒後にみだらな行為に及んでいた」「また、天皇ご一家の護衛に当たる男性皇宮護衛官が2月、スキーの訓練のため新潟県に出張していた際に宿泊先で入浴中の同僚の女性皇宮護衛官をのぞき見していた」というハレンチな内容だった。