「私だけが知る大川家、そして教団の実態を明らかにします」
宗教法人「幸福の科学」の創始者兼総裁、大川隆法氏の長男である宏洋(ひろし)氏の初の著書『幸福の科学との訣別』(文藝春秋刊)が3月12日に発売された。その驚くべき内容とは。
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宏洋氏は著書の中であまりに特殊な自身の半生について振り返っている。秘書に暴力を振るわれた幼少期や、監視カメラ付きの勉強部屋、「先生」と呼ぶ実父の前で失言に怯える日々。
「世の中広しといえど、家の中に“神様”がいる環境で育った人はいないでしょう。直接触れ合った記憶がないので、親に甘えるという感覚がいまだに分かりません」
実母きょう子氏と隆法氏が離婚に至った真相など、大川家の家族事情についても触れた。また、4人の妹、弟たちについてのエピソードを交えながら、それぞれの性格や教団内での立ち位置について詳述している。
隆法氏の後継者とされる長女・咲也加(さやか)氏は〈性格をひと言で言うと、政治家。執念深く、敵に回したくない相手〉、次女・愛理沙(ありさ)氏は〈王様気質で大人数を使う能力に長けている〉などと指摘している。
公称信者数1100万人のカラクリ
幸福の科学のナンバー3である理事長だった宏洋氏は、教団の経営状況や組織人事など運営方法、幸福実現党による政治活動などにも言及する。
たとえば教団の公称信者数1100万人について、〈(経典である)「正心法語」を受け取った人は、入信した覚えがなくても、現役信者としてカウントされ続けているのです。(略)私は、熱心に活動している信者さんは1万3000人程度ではないかと思っています〉と明かす。