〈美しい作品に出会えた。
凍てつく道に注ぐ一筋の光
消えることのない私達の熱源
生きていればこそ。
どうか穏やかな夜をお過ごし下さい。〉
これは2月21日、稲垣吾郎(46)が自身のインスタグラムに載せた文章。普段は趣味である花の写真を主に紹介している稲垣が、この日だけは、作家・川越宗一(42)による直木賞受賞の時代小説『熱源』の書影をアップし、上の文章を添えたのだ。
環境を変えたら、また湧き出てくるのかもしれない
じつは2月21日は、稲垣がかつてSMAPで活動を共にした、中居正広(47)のジャニーズ事務所退所会見が開かれた当日。会見では、3年前のSMAP解散以来の胸中を、中居がこう語っていた。
「解散したとき。まる3年になりますけど、僕に限らずだと思いますけど、解散してちょっとひと段落というか、のんびりする時間があった。30年弱やってましたから、燃え尽きじゃないですけど、次のステップに進むためにどういう形がいいかなと考えました。若い20~30代のようにギラギラした感じ、よだれが出てる感じが、解散してからいつ自分に湧き出てくるのかなと思ってたんですけど、自然に出てくるものじゃないかと思ってたんですけど、1週間、10日、2~3ヶ月経っても意欲というか、『よし次』という感じにならなかったのかな。それで半年~1年経って、2年すぎたとき、そろそろちょっと考えないといけないなと。例えば環境を変えたら、また湧き出てくるのかもしれないと思いました」
稲垣吾郎×『熱源』著者との対談
本日3月23日発売の『週刊文春WOMAN』2020春号では、この中居の言葉と対をなすような言葉を、稲垣が対談連載「談話室稲垣 小説の書き方教えてください」の中で述べている。対談相手は、『熱源』の著者である川越。
「この作品(熱源)を読みながら僕が考えたのは、やっぱり、これからどうやって生きていこうかということ。僕は14歳から芸能界に居るんですけど、グループを解散してからは、何をモチベーションにしていくかはつねに考えていて。まだ答えは見つかってないんですけど、でも環境が変わったことで、40過ぎて一回若返ったような気持ちなんです」(稲垣)
対談が行われたのは2月上旬。当時、NHK朝ドラ「スカーレット」を撮影中だった稲垣は、役所デビューであり芝居に開眼させてくれた朝ドラに31年ぶりに復帰するタイミングで『熱源』に出会えたことへの喜びも率直に語る。
『週刊文春WOMAN』2020春号では、2人の対談を全10ページにわたって掲載している。
photographs:Takuya Sugiyama

【週刊文春WOMAN 目次】香取慎吾 春、目覚め/特集 女の一生100年って!?/内田也哉子×中野信子/稲垣吾郎×川越宗一/神田伯山夫婦対談/太田光新連載
2020 春号
2020年3月23日 発売
本体500円+税
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