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【森友問題】「もっと強気で行け」3年前の国会で佐川氏に渡された“安倍総理のメモ”

財務省にとって、“佐川氏の活躍”はかすかな光明にすら思えた

「週刊文春」3月26日号に掲載された「森友自殺〈財務省〉職員遺書全文公開 『すべて佐川局長の指示です』」が大きな反響を呼んでいる。今から2年前、月刊「文藝春秋」もまた、決裁文書改ざんの背景に切り込むレポートを掲載し、安倍首相が佐川宣寿氏に渡した“PMメモ”の存在を明らかにしていた。当時の記事を再公開する(記事中の年齢や日付、肩書き等は掲載時のもの。2018年4月9日初公開)。

 今から約1年前、2017年早春の国会でのことだった。

 学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、財務省の佐川宣寿理財局長(当時)は野党の質問攻めに忙殺されていた。委員会室で10数メートル先に座る首相の安倍晋三の秘書官の一人が佐川氏に歩み寄り、1枚のメモを手渡した。

「もっと強気で行け。PMより」

「PM」は「プライムミニスター(首相)」、即ち安倍首相を指す官僚たちの略語である。

佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問 ©杉山拓也/文藝春秋

「近畿財務局と森友学園の交渉記録はございません」(2017年2月24日)

「価格設定して向こうと交渉することはございません」(同2月27日)

 当時、野党の攻め口を遮断するこんな強気の答弁を連発し、国有地売却の適法性を主張して追及に一歩も引かない佐川氏への首相官邸の評価はうなぎ上りだった。「PMメモ」の含意は佐川氏個人への激励にとどまらない。