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古谷氏が官邸を去る人事の意味とは?

 実は古谷氏、何度も辞意を漏らしてきた。激務に加え、給与にも不満があった。事務次官級の年収は約2500万円。同期や後輩は天下り先でより多額の報酬を得ていることから、周囲に「給料がなぁ」と愚痴っていたという。だが公取委員長の年収も3000万円前後。果たして満足できるのか。

 一方、古谷氏が官邸を去る今回の人事について、政治部デスクは「安倍晋三首相と菅義偉官房長官の対立で首相側が勝利した結果」とみる。菅氏は決して「ノー」と言わず粛々と仕事をする古谷氏を和泉洋人首相補佐官と並んで高く評価。78歳の杉田氏の後任に据えようと首相に進言したが、首相は信頼の厚い杉田氏の交代を許さなかった。

 隙間風が吹く首相と菅氏の間で、杉田氏は古谷氏を強く慰留。「杉田氏は『古谷氏を代えると官邸内の権力バランスがさらに崩れる』と心配したようだ」(同前)

 秋以降、古谷氏の後任には同じく国税庁長官を務めた藤井健志氏の登用が本命視される。だが、対抗馬に「菊池桃子の夫」で有名になった経済産業省の新原浩朗経済産業政策局長の名を上げる者も。首相の懐刀・今井尚哉首相秘書官に近い新原氏になれば、杉田氏の危惧通り、官邸の権力バランスは益々崩れる。神は細部に宿る。副長官補は地味なポストだが、激しさを増す権力闘争の行方を占う貴重な材料となりそうだ。

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