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黒い斑点? 駅徒歩5分なのに空室…床下に巣をつくっていた“ひどい悪臭の元凶”

月刊「家主と地主」が報じた賃貸住宅トラブル #4

genre : ライフ, 読書, 社会

 新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう中、欧米など各国では打撃を受けた個人や事業者の家賃支払い猶予に向けて対策を急いでいるという。日本では不動産所有者への協力要請にとどまっているものの、今後法整備が進む可能性もある。今、全国のオーナーたちもまた、困難な局面に立たされているといえる。

 全国賃貸住宅新聞社が発行する賃貸不動産オーナー向け情報誌・月刊「家主と地主」が取材した、賃貸経営にまつわる稀有な経験・事件を紹介する(出典:「家主と地主」2019年11月号)。

※写真はイメージです ©iStock.com

管理会社が家賃収入を横領

 6年前、オーナーのCさんが所有する築40年のアパートで事件は起きた。

「天井の雨漏りでパソコンが壊れた。どないしてくれるんや」と入居者からクレームが入った。高圧的な関西弁で威嚇してくるパンチパーマの50代男性だった。天井の雨漏りを確かめるべく、雨天時に部屋に入った。天井の雨漏りは見当たらなかった。念のため上階の部屋の水回りを調べるも、とりわけ異常はなかったため、同男性の言い分に疑いを抱いたCさんは、家財保険で対応してもらうように告げた。

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 だが、納得がいかなかったのか、その後も取り立ての電話はかかってきていた。仲裁に入った管理会社が、弁償費用として20万円を支払い、ようやく怒りが治まった同男性は退去していった。これで一件落着かと思っていたCさんだったが、この後管理会社から告げられる弁償費用の20万円の出どころに衝撃を受ける。

「他の部屋の家賃収入から出しておきました」。自身のお金が何の断りもなく勝手に使われていたのだ。身勝手な行為に不信感が募ったCさんは、同アパートを手放したと同時に管理会社との契約も解除した。

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「夜逃げ2回、熱中症での死亡3回、強制送還1回、覚醒剤での逮捕1回、そして今回の事件。全7戸のアパートで8件のトラブルが起きました。生活保護受給者のいる物件は取りっぱぐれがないから安心だと聞いていたので、オーナーチェンジで購入してみました。初めての賃貸経営だったので、まさかこんなにも多くのトラブルが発生し、おまけにやっかいな管理会社まで付いてくるなんて思ってもみなかったです」(Cさん)