〈あらすじ〉
マイアミの裕福な家庭に育った高校生のタイラー(ケルヴィン・ハリソン・Jr.)は、成績優秀で、レスリングのスター選手としても活躍し、輝かしい日々を送っていた。ところが、肩に負傷が発覚し、選手生命の危機を告げられる。さらには恋人の妊娠も判明し、人生の歯車が狂い出す。自分を見失って暴走したタイラーが引き起こした悲劇により、家族は崩壊してしまう。1年後、妹のエミリー(テイラー・ラッセル)は心を閉ざしていたが、彼女に想いを寄せるルーク(ルーカス・ヘッジズ)の深い優しさにより次第に心を開き、2人は愛し合うようになる。
〈解説〉
『イット・カムズ・アット・ナイト』のトレイ・エドワード・シュルツの脚本・監督作。今の時代を映す31曲が、困難に立ち向かう兄妹の物語を彩る。135分。 (※7月10日(金)公開。詳しくは公式サイトにて)
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆音楽がふんだんに流され、兄妹それぞれの2部構成的な話になっているのは新味だが、「で、何が言いたいの?」という気も。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★★☆危険な荒技を用いつつ、幹から派生した枝をもう1本の幹に育てていく。深傷を癒す水のイメージの連鎖が眼に沁みる。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆映像が美しくカメラワークが軽快。心情の闇を覗くのではなく光を見上げるような。映画が心の奥に降りてきてくれる。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆前半の出力が過剰に高いぶん、後半が淡泊で予定調和に見える。2部構成以外の語りを模索すれば傑作に化けたのでは。
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洞口依子(女優)
★★★★☆冒頭から惹きつける映像の息遣い。登場人物の心情が色彩と音楽に同期。次世代の映画の誕生に拍手。さすがA24製作。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
