文春オンライン

「星野源の政治利用」で大失敗 安倍首相ツイッターが理解していなかった「大切なこと」

「若者へ有効」? 35万「いいね」を強調

2020/04/13
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 安倍首相のツイッターが「緊急事態」を起こした。

《安倍晋三首相が12日、ツイッターを更新し、星野源(39)が歌う「うちで踊ろう」とともに、自宅ソファで愛犬のミニチュアダックスフントのロイを抱く姿や、カップ片手にくつろぐ様子を公開した。》(日刊スポーツ4月13日)

安倍晋三首相 ©︎ロイター/AFLO

小池都知事の「HIKAKIN共演」

 この一面見出しは「国難なのに優雅なツイート 安倍首相は貴族か!!」。日刊スポーツがまたしても日刊ゲンダイ化! 2月29日の一面「安倍政権、ふざけるな!!」に続いた。

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安倍晋三公式ツイッターより

 

 スポーツニッポンは「アベノコラボ マスクに続き大失敗」。こちらも厳しい。

《ネット戦略を巡っては、10日に小池百合子都知事が人気ユーチューバーのHIKAKIN(30)の動画に出演し好意的な評価を獲得。そのすぐ後に“アベノコラボ”が公開されただけに「まねしたんだろうけど全てが裏目」とあきれる声も出ていた。》(スポーツニッポン4月13日)

HIKAKINと共演した小池百合子都知事 ©︎AFLO

 ああ、首相と小池都知事の「暗闘」がここにもあったのか。うっかりしみじみした。

「HikakinTV」より

 

 別の可能性から注目したいのはオヤジとインスタグラム、そのタイムラグである。

 星野源があの動画をインスタに投稿したのは4月3日。すぐに話題となったが新聞を眺めていると、

「コロナに負けるな!SNSの輪 星野源の歌が大セッションに」という記事は朝日新聞デジタルでは4月11日。そして首相の投稿は4月12日。約1週間のあいだがある。インスタの話題が「おっさんに届くタイムラグ」が可視化された絶妙な案件とも言えまいか。