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連載シネマチャート

“人生最期の日”を確信した婦人が起こした行動とは……実母娘共演作「アンティークの祝祭」を採点!

シネマチャート

〈あらすじ〉

フランスのとある村の豪邸に、1人で暮らすクレール(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、意識や記憶が混濁することが増えた。夏のある朝、彼女はその日が人生最期の日だと確信し、長年かけて収集した高価な調度品を、ガレージセールで処分すると決意する。見事な品々の大安売りに、庭先はすぐに大勢の人で賑わい始める。疎遠になっていた娘のマリー(キアラ・マストロヤンニ)は、母の奇妙な行動を聞きつけ、20年ぶりに生家に帰ってくる。クレールは自身の波乱万丈な人生を彩ったアンティークを見て、悲劇的な記憶とともに本当に残したい思いを鮮明に思い出す。

〈解説〉

実の母娘が、確執のある母娘役で共演したヒューマンドラマ。監督は『バベルの学校』のジュリー・ベルトゥチェリ。94分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆C・ドヌーヴがセルフ・パロディを演じているようで微妙におかしい。老いてなおアブラっぽくなっている。これ、喜劇かも。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆かなり奇怪な話に、ドヌーヴの存在が輪をかける。家族の屈折をここまで強調する必要があったか。北仏の青葉は美しい。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆思い出や記憶を処分したい衝動が切実。過去に縋って老いていく辛さ、物語の見せ方も上手い。実の母娘の抱擁がいい。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆人生が宿った品々の生前整理に意外な要素が重なる展開。最近のドヌーヴ映画は彼女の老いを主題とした連作にも見える。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆アンティーク収集家マダム・ドヌーヴと娘役マストロヤンニが葡萄酒と胡桃のように良い相性。死と収集とは? 考える。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
© Les Films du Poisson-France 2 Cinéma-Uccelli Production-Pictanovo 

INFORMATION

「アンティークの祝祭」(仏)
※公開延期。今後の予定は公式サイトでご確認ください。
http://clairedarling.jp

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