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 翌19年の誕生日会見では、秋篠宮が「(眞子さまとは)結婚のことについては話をする機会はありません」と発言し、物議を醸したことは記憶に新しい。江森氏は間近で見た、一人の父親として秋篠宮が懊悩する姿を、こう生々しく綴る。

「秋篠宮は、『娘を守りたい』との一念でぐっと、がまんを続けているのだろうと思う。説得しても、かえって眞子内親王の反発を買ってしまう。それは賢明ではないと考えているのではなかろうか。(中略)彼は言いたいことをがまんしている。眞子内親王が自分で、自分の将来を決めるしかない。それがより良い方法なのだと、その日が訪れるまで、父親として、じっと娘のより賢明な決断を待ち続けているのかもしれない」

「ジェンダーに対する秋篠宮の理解の深さ」

 前述の「【皇室アンケート】眞子さまと小室圭さんの結婚についてどう考えますか?」では、「悠仁さま以降の皇統の継承策」についての設問で「女性・女系天皇の容認」が最も多くの支持を集める結果となった。江森氏も「時代の趨勢である」と賛成する。

「男子であれ女子であれ、長子が天皇の衣を継承できると皇室典範で認めることは、将来皇室に嫁ぐ女性にとってなによりの朗報だろう。『どうしても男の子を生まなくてはいけない』という大きなプレッシャーから解放される。(中略)現在、秋篠宮家の長男、悠仁親王は13歳で中学2年生だ。悠仁親王が結婚する前には、女性・女系天皇が認められていて欲しいと願う」

 秋篠宮家は、「子どもたちの脱学習院化」「公務の際の警備の削減」といった様々な改革を打ち出してきたが、中でも「ジェンダーに対する秋篠宮の理解の深さが現れている」として、江森氏が注目するのは「『侍従』『女官』という職員の区別をなくし『皇嗣職宮務官』に統一」したことだ。

「それまで皇太子一家を支えていた東宮職では男性の東宮侍従が皇太子、女性の東宮女官が雅子妃を担当していた。しかし、皇嗣職では、東宮侍従、東宮女官という職名をなくし、宮務官という職名に統一。女性宮務官が秋篠宮、男性宮務官が紀子妃を担当することもある。宮内庁関係者は、『男性はこの仕事、女性だからこの仕事だという性差をなくし、仕事の性質に応じて役割を分担し、効率的に業務を進めたい』と話して(以下略)」

 と綴り、旧態依然たる皇室に新しい風を吹き込む秋篠宮の姿勢を高く評価している。

毎日新聞編集委員・江森敬治氏

 コロナショックという未曽有の危機の中で、兄天皇をどのように支えていくのか。秋篠宮の手腕が問われている。

前編【「立皇嗣の礼」延期】大多数が女性・女系天皇を支持!「秋篠宮家論争1000人アンケート」結果を発表 を読む

photograph:Keiji Ishikawa

えもりけいじ/1956年生まれ。80年春、毎日新聞社に入社。秋篠宮夫妻が結婚した翌年の91年2月、初めて秋篠宮と会う。以来、30年近く、個人的な交際が続いている。社会部宮内庁担当などを経て、現在、毎日新聞編集委員。最近は共著で『天皇交代』(講談社)がある。

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