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「専門家のクーデター」西浦教授が明かす“42万人死亡試算”公表の真意

「人と人の接触を8割減らさないと、日本で約42万人が新型コロナウイルスで死亡する」。

 4月15日の記者会見で、そう試算を発表した厚生労働省クラスター対策班に所属する西浦博・北海道大学教授(43)。今や「8割おじさん」と言われ、ネットでも有名人となった西浦教授の“42万人死亡試算”に対しては批判の声もあがっている。西浦教授が「週刊文春」の取材に応じ、会見で公表した真意について明かした。

「何も対策をしなかったら、流行してこれくらいの規模の死亡者が出るという危機が目前に迫っていると、政権に腹を括ってもらうのが狙いでした。政府や厚労省の中では慎重な意見があり、厚労省の対策班としては公表できませんでした。そこで葛藤もありましたが、科学的な使命感を強く感じ、私自身が専門家個人として発表しなければならないと感じたのです。アメリカやイギリスなどでは、私と同じ研究をしている人たちは国と一緒に推計を公表して、その上でリスクを認識して対策を決めています。日本では今まで感染症の推定死亡者数を公表することはなかった。真正面のルートからではできなかったので、機会があったところで推計を公表させてもらったというのが経緯です」

マラソンとダイエットが趣味の西浦教授 ©共同通信社

「国民を脅す行為だ」などと批判されていることについては、「(会見は)専門家のクーデターだととらえられても仕方がない発表の方法だった」と振り返る。その上で、改めて警鐘を鳴らす。

「感染者数が減らなければ、死亡者数を減らすのは難しいと伝えるのが、もともとの意図でした。私のいまのシミュレーションはR0(1人が平均何人に感染させるかを示す『基本再生産数』)を2.5にしています。これは、感染拡大が爆発的に起こったヨーロッパ、主にドイツが2.5だったので、日本でもそれ相応で流行が拡大すると想定した数字です。

 専門家会議が発表した東京都のR0の推定値である1.7でシミュレーションするべきではないかという主張も、正当なことだと思います。しかし、私自身は日本でもR0が1.7から上がっていく可能性は十分にあると考えています」

子供からの手紙(西浦教授のツイッターより)

 西浦教授は1977年、大阪生まれ。もとは電気工学の研究者を目指していたが、95年の阪神・淡路大震災がきっかけで、医師を志したという。そして、宮崎医科大学(現・宮崎大学)医学部4年生のとき、中国で感染症のポリオを撲滅するプロジェクトに参加し、そこで感染症の流行を予測する「基本再生産数」という数式に出会った。そして、感染症を数理モデルで研究する道に進むことを選んだ。

 現在、西浦教授は3児の父だが、今年2月から妻子を札幌市に残して、単身赴任中だ。

「3月に1度、12時間だけ帰りましたが、それ以外は都内のホテルを転々としています。今回の出張は、研究費を使って研究の用務として来ています。厚労省からは出張にかかる費用などはもらわないことにしています」

©共同通信社

 4月23日(木)発売の「週刊文春」では、西浦教授が42万人死亡説を主張した根拠、西浦教授の趣味などについて詳報するとともに、昭恵夫人の暴走を止められない安倍晋三首相の現在や“コロナ破産"の裏でポルシェを供与されていた元AKBメンバーなど、「小誌だけが書ける『コロナの真実』」を23ページにわたって詳報する。

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