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連載すごいアート

「年をとりすぎている」 入門を断られた川瀬巴水が「新版画」というジャンルを切り開くまで

『川瀬巴水展』――すごいアート

2020/04/24

 明治16年、東京に生まれた川瀬巴水(はすい)は幼い頃から絵が好きだった。しかし家を継ぐ手前、趣味として描くことしか許されなかった。25歳の時、家の事情が急変し、妹夫婦が家業を継ぐことに。巴水は絵の道を進む決意をする。

 すぐさま日本画の巨匠・鏑木清方に入門を願うも「年をとりすぎている」と断られるが、巴水は努力を重ね、2年後その門人となった。そして大正7年、同門の伊東深水からの影響で生涯の仕事となる風景版画の制作を始める。

 日本各地の風景や町並みを描いた『旅みやげ』。東京の名勝や人々の何気ない日常を捉えた『東京十二題』。四季の移ろいや雨風、朝焼けから月夜まで織り交ぜた詩情溢れる画面は国内外で好評を博した。

 浮世絵の技法を継承しながらも、新しい時代の眼差しと画風で表現される「新版画」というジャンルを切り開いた巴水。約400点の作品からその画業を見つめる。

INFORMATION

『川瀬巴水展』
平塚市美術館 新型コロナウイルス対策のため5月7日まで休館中。6月7日まで開催。
今後も会期が変更・中止される場合があるためHPにてご確認ください。
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/page14_00200.html

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