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「社長は保身しか考えていない」タクシー会社600人全員解雇は“英断”ではなかった

「悩んだ結果、多くの方にベストだと思い、非常に重い決断をしました。本日付で全員“解雇”する。感染のリスクと戦いながら、給料が下がって行くのを見ていられない。休んで命を守ってほしい」

 4月7日、都内の公園で、スーツ姿の男性が数十人の社員に切々と訴えた。“英断”だとの声もあるが……。

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 東京のタクシー会社・ロイヤルリムジングループの金子健作社長が、全従業員約600人の解雇を発表した。

「会社側が『休ませて休業手当を支払うより、解雇して雇用保険の失業給付を受けた方がいいと判断した』、『終息すれば再雇用したい』と説明したため、社員のことを考えていると評価する声もあった」(社会部記者)

ロイヤルリムジングループの金子健作社長

「社長は自分の保身しか考えていません」

 だが、50代女性の現役社員のAさんは憤る。

「社長は自分の保身しか考えていません。今回の解雇を多くの従業員は、SNSやニュースで知りました」

〈ロイヤルリムジングループ社員の皆様へ〉と題した6日付の通知書が、4月7日にツイッターに投稿されたのである。そこには、

〈完全復旧した暁には、みんな全員にもう一度集まっていただき、今まで以上に良い会社を作っていきたいと思います。ロイヤルリムジンは永久に不滅です〉

HPでの営業休止案内

 7日から金子社長が、社員への説明行脚を開始。口頭で事実上の解雇を伝えた。

「コロナウイルスの影響で売上が半減。社長は再雇用の可能性も示唆しつつ、あくまでも“従業員のための決断”とことさらに強調していました。その社長の説明に納得した従業員も少なくなかった」(元社員)