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なぜ「マスクの品切れ」が延々と続いているのか。いつ国民に行き渡るのか

国民が一人2箱買うなら120億枚も必要になる…

仮にマスクは1箱50枚程度入っているものとします。日本の人口は約1億2000万人なので、一人あたり1箱手に入れようとすると、必要なマスクは60億枚、「品薄なので、念のために2箱持っておく」と考えると120億枚必要になります。そのため、シャープが工場のクリーンルームを稼働して、数万、数十万枚と生産してもこの圧倒的な需要の量に応じる枚数を用意できていないのです。

さらに店頭販売での買い占め行為が起きている現状も、全国民にマスクが行き渡らない原因になっています。マスクの購入を求めて、真夜中から行列をつくり、店頭に座り込む人まで出ています。なるべく多くの人に行き渡るよう、店舗によっては購入制限を設けていても、同じ人が何度もレジに並んで買い直しをするなどの不正が横行しており、小売店もその対応に苦慮しているのです。

このような複合的な要因によって、日本の全国民にマスクが行き渡らない状況が続いているのです。

なぜ台湾は日本にマスクを寄付できるのか

マスクをたくさん着ければそれだけ効果を高めるというわけではないので、同じ人がたくさんマスクを持つのではなく、できるだけ必要な人に行き渡るようにすることが肝要です。そのためには、「一人の人が何個も買い占める」という状況を止めなければ、いつまでも買いづらい状況は解消されないでしょう。

これには官民一体となった対応が必要と思われます。販売店側ができる施策としては、同じ人が何度も買えないようにマスクの購入に条件を設けることです。たとえば多くの店舗でやっている会員登録をしてもらい、購入時には会員証の提示を義務化することです。これにより、同じ人が複数回購入しようとするとレジで止めることができて、簡単に買い占めを防止することができるでしょう。

民間の努力だけでなく、政府の対応も求められるところです。台湾では1月にはマスク不足になることを見通し、政府がマスクを買い上げました。これにより、市民による購入制限を設けるなど政府が積極的にマスク不足解消に乗り出し、感染拡大防止に大きくリードしています。4月16日には台湾は200万枚のマスクを日本に寄贈することを提案しています。政府主導によるマスク不足が功を奏して、他国である日本に寄贈する余裕まで見せています。