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コロナ禍で進行しつつある「介護崩壊」の恐るべき現状

NHKは4月15日、緊急事態宣言が出された7都府県のデイサービス事業者を中心に249社が自主休業していることがわかったと報じました。主な休業の理由は、「地域での感染の発生」「感染の予防」「マスクや消毒液など衛生用品の不足」「事業所の人手不足」とのことです。いわば「介護崩壊」の危機が迫っているのです。

デイサービス事業者の経営苦境で「介護崩壊」に拍車

問題なのは利用者が「介護崩壊」によって、必要なケアを受けられないことだけではありません。休業したり、施設利用者が減ったりすれば当然、事業者の売り上げとなる介護報酬は入らなくなります。新型コロナ禍では飲食店をはじめ多くのサービス業が苦境に陥っていますが、デイサービス事業者も同様の状況にあるのです。

「とくにデイサービス事業は今後の要介護者の増加を見越して多くの企業が参入し、都市部では過当競争が起きています。ただでさえ利用者の奪い合いをしているのに、新型コロナ禍が続いたら、存続できなくなる事業者が続出すると思います」

この点に関しては、国が介護事業者への支援をするべきだとの声もたくさんあがっています。

自主休業の影響で、要介護の家族の負担が増大

他方、デイサービスを利用していた要介護者とその家族も困っています。今は感染が怖いからデイサービスを利用したくても利用できない。また、前述したようにデイサービスの施設側が休業しているため、利用しようとしてもそれができない。

緊急事態宣言によって家族は在宅ワークで自宅にいることが多いですが、これまではデイサービスに頼っていたため、自宅内で施設と同等のケアを家族が提供できるスキルはありません。

となれば、在宅でのサービスの専門職にサポートしてもらうしかない。デイサービスで受けていたのと同様のサービスを提供してくれるのはホームヘルパーです。

しかし、本欄で過去に取り上げたことがあるように、重労働のわりに待遇が低いヘルパーは慢性的な人手不足で来てくれる人はなかなか見つからない状況にあります。