130人にのぼる新型コロナウイルスの病院内集団感染が判明した「なみはやリハビリテーション病院」(大阪市生野区)。病院で何が起き、どうして感染がここまで拡大したのか。現役看護師、元病院スタッフたちが、「週刊文春」の取材に、その実態を語った。
「我が家の娘が、今ニュースで騒がれている大阪なみはやリハビリテーションに勤めています。事実は、さらにひどい内容だということをお伝えしたくて、メッセージを送信することを決めました。娘も取材を受けると申しておりましたし、私も医療従事者の家族として声を上げたいです。どうか、お力をお貸しください」
4月24日、こんな投稿が情報提供窓口「文春リークス」に寄せられた。なみはやリハビリテーション病院(以下、なみはや)は、4月14日に看護師1名の感染が発覚すると、現在までに130名を超える集団感染に拡大、80代の入院女性など複数名の死亡が確認されている。
文春リークスに告発を寄せた母の紹介を受け、現役看護師が取材に応じた。
「報道を見ていると、看護師の感染が最初だと報じられています。しかし、それ以前の4月9日頃、患者さんの中に発熱した方がいました。医師の診断は誤嚥性肺炎でしたが、その後重症化し、転院。後で、その患者さんがコロナに罹患していたことがわかりました。当然スタッフの中には濃厚接触者も多くいます」
患者のコロナ感染がわかったのは16日頃だったという。だが、院内で情報が共有されることはなかった。
「別のフロアで働くスタッフから『出たらしいよ』と言われて初めて知りました。その頃には患者さん、スタッフ、看護師の中で発熱していない人の
病院は、どのような対策を取っていたのか。
「コロナが全国規模で蔓延していた状況でも、