「投稿はすべて真実です。でも、書いていないこと、書けないこともあります」
そこまで話すと、A子さんは「しまった」という様子で口を閉ざした。詳しく聞き出そうとすると途端に口ごもり、その後の取材は拒否された。
それから数日後、A子さんから着信があった。電話に出てみると、彼女は少し取り乱しているようだった。
松浦氏から届いた「脅迫のようなLINE」
「Facebookを見た松浦さんからLINEで脅迫のような連絡がありました。どうしたらいいでしょうか。急に怖くなってきてしまって……」
松浦氏から送られてきたのは、こんなメッセージだった。
《あなたをご招待したハワイでの映像があまりに面白くてたまりません》
“ハワイでの映像”というのは、大麻を吸って酩酊しているA子さんを松浦氏が撮影したものだという。
「私が取材のために会話を録音していたので、松浦さんは『俺にもお前の弱みを握らせろ』と動画を撮影し始めたことがあったんです。その“弱み”をどうするつもりなのか。松浦さんは権力も握っているし、社会に対する影響力もあります。そんな人に睨まれたら、私なんてどうなるかわかりません。でも、そもそも松浦さんに誘われたとはいえ、違法薬物に手を出した私が悪いんですよね……」
あんなに素晴らしい作品を汚す行為を隠してはおけない
しばらく沈黙が続いた。そしてA子さんは意を決したようにこう言った。
「もう、すべてをお話しします。松浦さんの元奥様やお子様、そしていまもエイベックスで働いている元同僚のことを思うと申し訳なさでいっぱいになりますが、それでも言わなければいけない。私はエイベックスのアーティストが作る曲が好きで好きで入社しました。それなのに、その作品を踏みにじるような行為に加担してしまいました……。ファンの方にも、真面目に作品づくりをしているアーティストにも申し訳ない。あんなに素晴らしい作品を汚すような行為を隠してはおけません。私の経験が今後エイベックスや誰かのためになるのなら、(文春オンラインで)公にしてくださって構いません」
そして、松浦氏との日々を語り始めたのだ――。

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