エイベックスの松浦勝人会長(55)が、CEO(最高経営責任者)を退任することとなった。5月14日に同社が公表。6月に開催予定の株主総会でCEOから退く松浦会長は、15日に自身のツイッターで思いを綴った。
「文春オンライン」が4月18日に報じた松浦会長の“大麻疑惑”を再公開する。肩書き、日付、年齢などは当時のまま。(全4本中の3本目)
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エイベックス代表取締役会長、松浦勝人氏(55)の違法薬物使用を告発する元エイベックス社員の女性A子さん(30代)。A子さんは有名私大を卒業した後、エイベックスに入社。しかし数年勤めた末に、人間関係に悩み退社した。その後はライターとして雑誌やウェブサイトに寄稿している。
A子さんはエイベックス退社後に松浦氏と親交を深め、一時期は「毎週のように松浦さんと大麻を吸っていました」という。ライターであるA子さんは出版社の依頼を受け、2016年12月から松浦氏の自伝本執筆のために密着取材をスタートさせた。
「気を抜いた時にしか出ない本音もあるだろうからと、できる限りボイスレコーダーを回し続けました。お酒を飲んでいる場でも、遊んでいる場でも、そして時には大麻を吸っている場でも」
記録されたのは、40時間に及ぶ松浦氏の肉声がおさめられた音声データや、松浦氏とA子さんによるLINEのやりとり、膨大な数の画像データ。そこには松浦氏にこれまでつきまとっていた”薬物使用”をほのめかす記録が残されていた。
※音声動画は最後のページで公開
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大麻はA子さんの日常に馴染んでいった。そしてエイベックス所属のアーティストの周辺にも、違法薬物が当たり前のようにあったようだ。2016年12月ごろ、A子さんがエイベックス所属のアーティストについて聞いたインタビューの音声には、松浦氏のこのような発言が記録されている。
《クスリやってるとかさ、そういうの俺目の当たりにして、ありえねえだろうと思って。それでまあしょうがねえからさ、はっぱとか吸ってたよ》
《●●(※大物音楽プロデュ―サー)にもまわりが「お前薬やってねえだろうな」って言ったら「ボク、20年間していません」って平気のへの字で嘘言ってたから、それが印象的です。20年やってないって、てめえこないだやってたじゃないかって(笑)》
「歌姫」とも呼ばれた有名女性アーティストについて、インタビューの中で松浦氏は《ヤンキーだよ。シャブやってたし》と、赤裸々に明かすこともあった。
松浦氏の誘いで大麻を使用し始めたA子さんに対し“共犯意識”が生まれたのか、松浦氏はA子さんに心を開いていった。
大麻の調達は側近のC氏。キッチンで大麻を紙で巻いてくれる
A子さんが大麻を吸うのは、主に松浦氏の自宅やエイベックスが所有するクラブ「X」だった。大麻は松浦氏の寝室の金庫に保管されており、調達を行なっていたのは松浦氏の個人的な秘書である男性のC氏だったという。
「松浦さんが側近のCさんに『C、お前行ってこい』と言うと、1時間後くらいにCさんが大麻を持って松浦さんのマンションに帰って来るんです。そしてキッチンで大麻を紙で巻いてくれる。松浦さんはそれを吸うだけです。入手経路については知りません」
しかし、ある時C氏が1時間を過ぎても帰ってこないことがあった。すると松浦氏は途端に慌て出した。