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「テレビなめてんのか!」49歳光浦靖子は“優しくなかった”お笑い界をどう生き抜いたか

5月20日はオアシズ光浦靖子の誕生日

2020/05/20

genre : エンタメ, 芸能

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 先の日曜日、5月17日にフジテレビ系で放送された『ボクらの時代』では、オアシズの大久保佳代子と光浦靖子に、いとうあさこを加えた女性芸人3人がリモート出演して、トークを繰り広げた。

 このとき、光浦だけは自宅ではなく、妹夫婦の家からの出演だった。じつは彼女は、この4月からカナダに留学する予定で、住んでいたマンションにも2カ月前に退室を伝えていた。だが、そのうちに新型コロナウイルスの影響が世界中に拡大し、とても留学できる状況ではなくなってしまう。マンションには契約上とどまれず、新たに部屋を探さねばならなくなったとき、妹夫婦から「うちに2週間ぐらい泊まって、ゆっくり探せば?」と言われ、好意に甘えることにしたという。居候生活はすでに1カ月半をすぎ、食事も光浦がつくっているようだ。

5月20日に49歳の誕生日を迎えた光浦靖子 ©文藝春秋

小学校からの“幼なじみ”大久保佳代子とテレビに出るまで

 その光浦は1971年5月20日生まれ。きょうが49歳の誕生日である。相方の大久保はその8日前の5月12日、同じく愛知県田原町(現・田原市)に生まれている。2人は小学校から高校まで一緒で、気の合う女子どうし何人かで集まっては遊ぶ仲だった。高校時代、2人のいるグループは教師から怒られてばかりだったが、そのたびに仲間内で笑いのネタにしては楽しんでいたという(※1)。

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 高校卒業後、光浦は東京外国語大に入学すると、千葉大に進んだ大久保を誘って早稲田大学の寄席演芸研究会に入った。大学3年だった1992年にはオアシズ(当初はオアCズ)を結成。このままずるずるやっていたら就職できなくなると思い、一度どこかのオーディションを受けてガツンと言われたほうが、就職する踏ん切りがつくだろうと、落ちるつもりでプロダクション人力舎のライブを受けて合格する。予想外の展開に、《すぐに飽きられて仕事もこなくなるだろうから、それまでやってみよう》というぐらいの軽い気持ちで芸能活動を始めた(※2)。

愛知県田原市出身のオアシズ。誕生日も光浦が5月20日、大久保が5月12日と8日違い ©AFLO

 そこへさらにチャンスが訪れる。ライブを観に来たフジテレビのディレクターに声をかけられ、深夜の新人発掘番組『新しい波』に出演することになったのだ。もっとも、光浦があとで知ったところによれば、もともとキャスティングされていた別の女性コンビが解散したため急遽、代役を見つけねばならず、そこで自分たちに声がかかったらしい(※3)。