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音声入手「お母さん、どこにお勤めなのかな」 森雅子法相“相棒”弁護士が“過剰取り立て”で懲戒請求

 森雅子法相(55)と同じ法律事務所に所属している岩崎優二弁護士が、昨年10月に懲戒処分を求める請求を起こされていたことが、「週刊文春」の取材で分かった。岩崎氏は森氏の公設秘書を2年務め、現在は福島県いわき市にある「桜が丘法律事務所」に所属。この事務所に在籍する弁護士は岩崎氏と森氏の二人だけで、森氏は2019年4月の所得等報告書によれば、約182万の顧問料を得ている。

森雅子法相 ©共同通信社

 今回の懲戒請求のトラブルの発端となったのは、2013年に起きた水上バイクの衝突事故。運転していた女性A氏に対して、重傷を負った同乗者の男性B氏が民事訴訟を起こし、17年に5000万円強の損害賠償請求が認められた。岩崎氏はB氏の代理人を務めていた。

 しかし、A氏が自己破産するなどして思うように損害賠償金が回収できなかったB氏は、A氏の車を追尾したり進路を塞いだり、A氏の自宅と同じ敷地内に建つ義父母宅に頻繁に訪問。

 それに対して、A氏夫妻と義父母は連名の書面で岩崎弁護士に自制を促した。だが、昨年9月19日にB氏と岩崎氏は義父母宅を訪問し、持参したビデオカメラを家の中に向けながら、「迷惑だから来ないでください」と拒絶する義父母に執拗に対処を求めたという。

親族宅を訪れた岩崎弁護士

 9月26日には岩崎氏は単身で義父母宅を訪問。当日のやりとりはボイスレコーダーなどで記録されている。

 岩崎氏は「法的手段を執るための調査をしている」と説明。A氏の財産や勤務先を繰り返し尋ね、協力が得られないとわかると、A氏の小学生と保育園児の2人の子供に向かって「お母さん、どこにお勤めなのかな」と呼びかけた。この件でA氏の子供たちは怯えてしまい、インターホンが鳴ると耳を塞ぎ、登下校中も声をかけられるのではないかという不安から親族が学校の送り迎えをせざるを得ないという。

 この時の言動が決定打となり、福島県の迷惑行為等防止条例違反などの疑いがあるとして、昨年10月14日、懲戒処分を求める請求が起こされた。

 被害者救済に詳しい加藤博太郎弁護士が指摘する。

「被害者が法的責任のない加害者の親族の元に取り立てに行くことは違法です。まして弁護士が関与しているとなれば懲戒処分に問われかねません。弁護士は粘り強く法的に対処し、被害者が直接相手方に接触しようとするなら全力で止めるべき」

公式サイトには、「幼い頃、取り立てに怯え困っていた私」との記述がある森法相

 一連の経緯を岩崎弁護士に聞いた。

――A氏の親族を執拗に訪問し懲戒請求を受けている。

「私が面会を求めたのは損害賠償の義務を負うA氏。自宅の住所に伺ったら同居する義父母が『不在だ』と答えたことが3回あったという程度の話です」

――A氏の子供に声を掛けて怖がらせたことは?

「それも事実と違う。怖がらせるような声を掛けたことはない」

――懲戒請求は誤解に基づくもの?

「そうですね。(B氏は)大怪我を負われて、多額の請求権があるにもかかわらず、払って貰えない状態が何年も続いています」

 父親への借金の取り立てで怯えた経験が弁護士や政治家を志した原点とホームページに記していた森法相。たった一人の“相棒”弁護士の懲戒請求について「聞いておりません」としたうえで、A氏とのトラブルについても「事案の内容を存じ上げません」、「昨年10月31日で顧問を辞任しております」と書面で回答した。

©共同通信社

 5月21日(木)発売の「週刊文春」では、岩崎弁護士の“取り立て”の実態、森雅子法相が弁護士や政治家を志した“原点”などについて詳報する。

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文春リークス

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出典元

黒川弘務検事長は接待賭けマージャン常習犯

2020年5月28日号

2020年5月21日 発売

定価440円(税込)

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