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「我慢の限界だった」……足立区・巣ごもり殺人「子どもがうるさい」と隣人は父を刺した

「誰か! 早く!」

 下町の住宅街に女性の悲鳴が響き渡ったのは、“ステイホーム週間”真っ只中の5月4日20時頃。築35年の古びたアパートの玄関先には、血まみれになった男性の姿があった――。

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 東京・足立区のアパートで、隣人を殺害した疑いで逮捕されたのは、無職の蛭田(ひるた)静治容疑者(60)。

 この日、蛭田の隣に住む60代男性夫婦の部屋には、息子で建築業の小林勝之さん(38)とその妻、幼い孫娘が遊びにきていたという。

「小林さん一家の騒音に腹をたてた蛭田は、『出てこい!』『ぶっ殺すぞ』などと叫んで隣の部屋に押し掛けた。玄関前で対応した勝之さんの腹を包丁で刺した後、続いて出てきた父親の頭をプラスチック製のハンマーで殴りました。勝之さんは搬送先の病院で死亡。父親は命に別条はなかった。蛭田は取り調べに『子供の声がうるさかった』『我慢の限界だった』などと供述しています」(社会部記者)

足立区の現場アパート

 近隣住民の話によると、蛭田がこのアパートの2Kの部屋で独り暮らしを始めたのは6、7年前のこと。

「あのアパートは家賃が6万円で、生活保護を受けている方も多く住んでいます。蛭田さんは近所付き合いが全くなく、最近は姿もみていません」(近隣住民)

 だが、別の住民はこんな一面もあったと証言する。