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音響機器用とごまかして大きな黒い箱を……カルロス・ゴーン「逃亡計画」の全貌

 昨年末に世間を騒がせた日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(66)の国外逃亡劇。停滞していた捜査状況に動きがあった。逃亡を手助けしたとして米当局が5月20日、米国籍で元米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」隊員のマイケル・テイラー容疑者(59)と息子のピーター・テイラー容疑者(27)を逮捕したのだ。

 検察関係者は「テイラー親子はずっとドバイに潜伏していたが、一時的に米国入りしていることが分かり、同盟国の米国がうまく仕留めてくれた。今回、親子はレバノンに向かう直前だったようだが、中東に逃げられていたら二度と逮捕できなかったかもしれない」と胸をなで下ろす。

レバノンで無実を主張し続けるゴーン氏 ©共同通信社

 さらに逮捕にあたって米当局がまとめた捜査文書からは、5カ月をかけて極秘裏に進められた「逃亡計画」の詳細も明らかになった。

 文書を入手した全国紙記者が逃亡の経緯を解説する。

「昨年7月、ピーターが来日してゴーン氏と最初に接触。その背景には同月初めに、ゴーン氏が2016年にベルサイユ宮殿で開いた結婚披露宴にルノーの会社資金を不正使用した疑惑で、仏当局がルノー本社を捜索したことがある。仏での捜査の本格化にゴーン氏は焦り、逃亡を考え始めたようだ。ピーターとゴーン氏は12月初旬までに計7回面会し、逃亡計画を練った」