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2020/06/22

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黒豆、黒キクラゲ、昆布 生命力を養う「黒い食材」を

 東洋医学では免疫力に対してどのように考えるのだろうか。中医師で薬日本堂漢方スクール講師の原口徳子氏に聞いた。

東洋医学・原口徳子中医師
東洋医学・原口徳子中医師

「漢方では、免疫力というよりは病気への抵抗力、自然治癒力などを『正気(せいき)』、外から入ってくる身体に病気を引き起こすものを『邪気』と呼び、邪気が身体に入ってこないよう、正気が戦うために高熱などの症状が発生すると考えます。西洋医学では免疫細胞が細菌などの侵入を防ぐために戦いますので、それと似ていると思います。漢方では正気を大事にし、邪気を防ぐことを重視しています」

 正気を高める漢方薬はあるのだろうか。

「正気を高めるものとしては『補中益気湯』や『十全大補湯』がありますが、健康な人よりも身体が弱っている人、病後や病中の方におすすめです。漢方薬は専門的に今どんな状態かを見極めて服用するものなので、必ず専門家に相談してください」

 では、私たちが家で取り入れられることは?

「『食養生』が取り入れやすいと思います。身の周りの食材を使って身体を元気にすることだと思ってください。まずは、穀類や豆類、イモ類などの主食をしっかりと摂り、生命力を蓄える『腎』の気を養う食材を取り入れてみてください。黒豆や黒米、黒キクラゲ、黒ゴマ、昆布などの黒い食材や、元気を補う山芋などがおすすめです。参鶏湯(サムゲタン)や薬膳鍋などに使われる和漢食材では、霊芝(れいし)、高麗人参、なつめ、クコの実など。お茶やスープにすると取り入れやすいと思います。ただし、医師から食事指導されている方はそれに従ってください」

黒い食材と、原口氏愛飲の「田七人参」のサプリメント
黒い食材と、原口氏愛飲の「田七人参」のサプリメント

 避けたほうがいいものとしては、生ものや冷たいものをあげる。

「身体を冷やすと『気血』というエネルギーや栄養分の流れが遅くなり、身体の隅々まで届きにくくなるため、正気も弱くなると考えます。水分も常温以上で、一度にたくさん摂らずにこまめに摂取するようにします」

 食以外に漢方で重視しているのが全身に361個あるといわれるツボ。免疫力アップに効果的なツボがあるという(下図参照)。

「ツボを3~5秒押してゆっくり離すを4、5回ずつ繰り返します。お風呂上がりのリラックスした時などに行ってください。ただし、妊婦さんは使用を控えたほうがよいツボもあります」

原口先生直伝「免疫力を上げるツボ」

©PIXTA
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足三里(あしさんり)
胃腸の調子を整え、不調を改善するほかに、壮健のツボとして有名。位置:足の外側、ひざの下のくぼみから指4本分下。

©PIXTA
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三陰交(さんいんこう)
消化吸収を担う内臓の経絡にあり、飲食物から気血を作って運ぶはたらきを強化。位置:足の内くるぶしの骨から、指4本分上がった骨の後ろ側。

合谷(ごうこく)
腸のはたらきを調整し、消化吸収力を高める。位置:親指と人差し指の分かれ目にあるくぼみ。