昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載THIS WEEK

「現経営陣を一掃しないと将来はない」 東証一部「天馬」8人の執行役員が前代未聞の反乱劇

2020/06/16

 衣装ケースの「Fits(フィッツ)」などでお馴染みのプラスチック加工会社、天馬(東証一部上場)で、前代未聞の反乱劇が起きている。

 ことの発端は昨年12月に明るみに出たベトナムでの贈収賄事件。6月末の株主総会を前にして、8人の執行役員が反旗を翻しているのだ。

「ベトナムの現地法人は、17年と19年、追徴税額を減免してもらうため現地の公務員にそれぞれ1000万円、1500万円の現金を渡した疑いが持たれている。ベトナム財政省は、すでに税務担当者計11人に15日間の職務停止処分を下した。一方、天馬はこの疑惑についての調査結果を東京地検に自主申告しています」(経済部記者)

2016年に就任した藤野社長 ©共同通信社

 今年3月に第三者委員会が提出した調査報告書などによると、19年にベトナム子会社による現金受け渡しの事実を知った金田保一会長、藤野兼人社長、金田宏常務(総務担当)、須藤隆志取締役(財務担当)らはこれを追認。さらに藤野社長は当時の経営企画部長に対し、「表と裏の報告書を作れ」と命じ、金田常務と須藤取締役が「賄賂を消耗品の購入やコンサルタント料と偽って経理処理するよう指示した」という。

 金田会長、藤野社長は、事件の責任をとり、6月26日の株主総会をもって取締役を退任する予定だ。しかし会長の長男である宏氏と、虚偽の経理処理を主導した須藤氏は未だ取締役候補に名を連ねている。