昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載THIS WEEK

サンリオ、創業者の孫が社長に “ともくん”と呼ばれる31歳は「危機」にどう立ち向かうか

2020/07/01

「ハローキティ」などで知られるサンリオで1960年の創業以来はじめて社長が交代する。創業者の辻信太郎社長(92)は代表権を持つ会長に退き、孫の辻朋邦専務(31)が7月1日付けで社長に昇格した。

「ゆるキャラのよう」という声もあがっている辻朋邦氏 ©共同通信社

 450以上のキャラクターを自社開発してきたサンリオだが、売上の大部分を占めるのはキティ関連だ。98年から地域限定の「ご当地キティ」の販売を始め、女子高生を中心にブームが到来。だが、2000年代に入ってブームが去ると、業績が低迷した。

 そんななか、救世主となったのが、信太郎氏の長男、邦彦氏だった。

「邦彦氏は物販事業からライセンスビジネスへの転換をさせたのです。鳩山由紀夫元総理の又従兄弟で、三菱商事でコンテンツビジネスに携わっていた鳩山玲人(れひと)氏を招き、海外企業からキャラクター使用料を得る事業を中核に据え、デザイン変更を認めるなど大胆な発想でV字回復を果たした」(関係者)

 だが、13年11月、当時副社長だった邦彦氏が61歳で急死した。

「呆然としてどうしていいかわからない」と悲嘆に暮れた信太郎氏が涙ながらに入社して欲しいと頼ったのは、孫の朋邦氏だった。

「朋邦氏は慶応大学文学部卒業後、食品メーカーで働いていました。ぽっちゃりとした愛嬌のある風貌で、社内で『ともくん』と呼ばれています」(前出・関係者)