トランプ氏ほど多くの暴露本を出された大統領はいないだろう。
ジェームズ・コミー元FBI長官、ショーン・スパイサー元ホワイトハウス報道官、アンソニー・スカラムーチ元広報部長など、10冊は優に超える。
6月3日にはジェイムズ・マティス前国防長官が米アトランティック誌で「米国民を団結させようとせず、その素振りさえ見せない大統領を初めて見た」と批判したばかり。
そして11月に大統領選を控えるなか、注目を浴びているのが6月23日発売のジョン・ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障担当)による暴露本『The Room Where It Happened』(それが起きた部屋)だ。
「18年4月から補佐官を務めたボルトンは米国ネオコンの代表格の人物。イラン問題では積極外交を唱え、対北朝鮮外交では強硬論を主張し続け、トランプと決裂。19年9月にホワイトハウスを去りました。本書は発売前から版を重ねている。トランプ陣営の意向をうけた司法省が『国家機密が含まれている』と出版差し止めを申し立てるも、20日に棄却。こうした出版差し止め騒動も話題を呼んでいます」(現地特派員)
同書はトランプ大統領が自身の再選を最優先する実態を浮き彫りにする。ハイライトは、ウクライナ疑惑についての証言に加え、中国の習近平国家主席の支援を取り付けようとしたというシーンだ。