日本初の卓球プロリーグ「Tリーグ」の象徴的存在だった松下浩二チェアマン(52)の“電撃退任”が6月17日、各メディアで一斉に報じられた。
「リーグ側は『決定した事実ではない』としているが、松下氏はすでに退任の挨拶回りをしています。7月8日の理事会後に会見を開く予定です。彼はリーグ創設に深く携わっただけに、卓球界に大きな衝撃が走りました」(スポーツ紙記者)
松下氏は1992年バルセロナ大会から4大会連続で五輪代表に選ばれ、日本人初のプロ選手となった卓球界の“顔”。現役時代から10年以上、「日本にプロリーグを」と構想してきた。
「『世界一のリーグ』『地域密着』を旗印に、参加チームの募集や協賛スポンサー獲得に奔走。張本智和や平野美宇などの人気選手の加入も実現させた」(同前)
念願が叶い、2018年10月、男女各4チームが参加して新リーグが開幕。だが、松下氏の存在はあまりに大きくなりすぎた。
Tリーグの経営事情に詳しい卓球関係者が明かす。
「松下さんの培ってきた人脈や、情熱にほだされ、集まったスポンサーもいたのは事実です。ただ、周りにイエスマンしかおらず、その個人的な付き合いで、雇用契約やサービス契約が繰り返し行われていました」
経営実態も“どんぶり勘定”だったという。