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《渡部不倫》精神科医が分析「妻を愛していながら、自己愛と性欲はなぜ暴走したのか」

《渡部不倫》精神科医が分析「妻を愛していながら、自己愛と性欲はなぜ暴走したのか」

 6月11日発売号の「週刊文春」がスクープした、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建(47)の不倫トラブル。妻で女優の佐々木希(32)との交際当時から複数女性と肉体関係を持っていたことや、女性を六本木の多目的トイレに呼び出して性行為に及んでいたことが明らかになった。

 相方の児嶋一哉(47)は12日、渡部がMCを務めるラジオ番組「GOLD RUSH」(J-WAVE)に代役として出演し「ほんとに大バカ」「僕が甘やかした」と声を震わせ、妻の佐々木も自身のインスタグラムで今回の件について、「夫婦でしっかりと話し合いをしようと思います」とコメントしている。

 渡部本人は6月9日に芸能活動の自粛を発表した後は表舞台に姿を見せていなかったが、6月25日発売号の「週刊文春」で自らの不倫を謝罪した。

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渡部健 ©文藝春秋

 渡部の不倫について、「記事を読む限りですが、彼は強い特権意識の持ち主のように見えます」と分析するのは、「自己愛モンスター 『認められたい』という病」(ポプラ新書)や「オレ様化する人たち あなたの隣の傲慢症候群」(朝日新聞出版)などの著書で知られる精神科医の片田珠美氏だ。片田氏に渡部建の不倫について話を聞いた。

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限りない成功の空想にとらわれる「自己愛性パーソナリティ障害」

「精神科医として、興味深く記事を読みました。診察をしたわけではないので確定的なことは言えませんが、渡部さんをめぐる一連の報道を見ていて、『自己愛性パーソナリティ障害』と呼べるほど自己愛が強いのではないかと思いました」

 片田氏はそう切り出した。

「まず自己愛性パーソナリティ障害について説明しましょう。自己愛性パーソナリティ障害の人は自己愛が人一倍強く、限りない成功の空想にとらわれています。そのため、自分が優れていると認められ、賞賛されることを常に求めます。

 当然、傲慢な印象を周囲に与えやすく、対人関係がうまくいかず、ときには仕事に支障をきたすこともあります。自己愛性パーソナリティ障害の傾向が認められる人は、人口の約0.5%に上るといわれています。200人に1人の割合で存在するので、そう珍しくはありません」

 片田氏が特に気になったのは、佐々木希と結婚していながらなぜ不倫するのかと問うた女性に対する、渡部の「(美人の奥さんがいることと不倫の関係について)それとこれとは別。可愛い子に会えたら行っちゃうじゃん」(「週刊文春」6月11日発売号)という返答だ。