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連載池上さんに聞いてみた。

池上さんが解説する「ボルトン氏回顧録、本当の読みどころ」

池上さんが解説する「ボルトン氏回顧録、本当の読みどころ」

池上さんに聞いてみた。

2020/06/30
note

Q ボルトン氏の回顧録、読みどころは?

 アメリカのボルトン前大統領補佐官が出版した回顧録『それが起きた部屋』(The Room Where It Happens)について、トランプ大統領が出版差し止めを求めて提訴しました。池上さんにとって「読みどころ」はどこですか?(40代・女性・会社員)

A 「本当か」と割って入ったところなど最高です。

 イギリスのメイ前首相の首相時代、トランプ大統領が、イギリスが核保有国だと知って、驚き、メイ首相の発言中に「本当か」と割って入ったところなど最高です。ひょっとすると、トランプ大統領は、フランスも核保有国であることを知らないかもしれませんね。

発売されたボルトン氏の回顧録『それが起きた部屋』(The Room Where It Happens) ©AFP/AFLO

 日本なら中学校の社会科・公民で習うレベルの知識もないまま世界の大国のリーダーであるところが、恐ろしいことでもあり、苦笑いせざるをえないところでもあります。

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 2018年9月、「ワシントン・ポスト」の敏腕記者ボブ・ウッドワードがトランプ政権の内幕を暴露する本を出しましたが、この中で当時のマティス国防長官(その後、辞職)がトランプ大統領のことを「小学5、6年生の振る舞いと理解力しか持ちえていない」と言った話が出てきます。その通りであることが、改めて確認できたのです。

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