〈あらすじ〉
63歳のブリット=マリー(ペルニラ・アウグスト)は、仕事で忙しい夫のために、40年間完璧に家事をこなしてきた専業主婦だ。ある日、夫の長年の愛人の存在を知った彼女は、スーツケース1つで家を出る。職業安定所でようやく見つけたユースセンターの管理人兼、地元の少年少女サッカーチームのコーチの仕事のために、小さな村を訪れる。子育てとサッカー、どちらの経験もない彼女は、生意気盛りの子どもたちに手を焼きながらも、個性豊かな大人たちに助けられ、徐々に新天地になじんでいく。しかし、夫に居場所を突き止められてしまい……。
〈解説〉
フレドリック・バックマンのベストセラー小説を実写化。初老女性が第二の人生に踏み出す姿を描く。監督は俳優としても活動するツヴァ・ノヴォトニー。97分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆御都合主義的な展開だけれど、眠っている才能を次々と発揮してゆく様子、やっぱり楽しい。スッキリと明快な色使いも。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆脚本も演技も説明過剰で、冒険心の欠如は明らかだが、この凡庸は醜悪には陥らない。擬態と人工甘味料が抑えられている。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆マリーの片付ける技術と根気に敬服。口うるさいようで優しく見守る大人の存在の大切さが作品を包む。終わり方も好き。
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森直人(映画評論家)
★★☆☆☆真面目な専業主婦の倦怠と自立、との主題はちょっと古いか。嫌味のない語り口だが、共感の回路の敷き方もおなじみ。
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洞口依子(女優)
★★★★☆ヒロインはアナキン・スカイウォーカーの母である以前にスウェーデンが誇る女優。彼女の再生と勇気と愛と甘さを味わう。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『ブリット=マリーの幸せなひとりだち』(スウェーデン)
新宿ピカデリー、YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開中
https://movies.shochiku.co.jp/bm/
