〈あらすじ〉
エリートの父親アニ(スシャント・シン・ラージプート)を持つラーガヴは、大学受験に失敗したショックで衝動的にベランダから飛び降りてしまう。一命は取り留めたが、生きる気力を失っている一人息子を勇気づけるために、アニは自身の負け犬時代の思い出を、病室に駆けつけた当時の6人の仲間たちとともに語りかける。90年代、アニはインド屈指の名門のボンベイ工科大学に入学するも、他の寮から“負け犬”とバカにされている4号寮に振り分けられる。アニと仲間たちは汚名返上を誓い、万年最下位の寮対抗の競技会での優勝を目指す。
〈解説〉
脚本・監督は『ダンガル きっと、つよくなる』のニテーシュ・ティワーリー。90年代と現代のストーリーを交互に綴り、主人公たちの変わらぬ友情を描くヒューマン作品。143分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆エリートゆえのバカ騒ぎ。キャラクターの振り分け方もテンポもよく、ヒットするのも当然かも。私は苦手の世界だが。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆お約束の話をお約束の芝居で見せる。直球一本の臆面のなさが妙な安心感を与えるが、私は植木等の映画のほうが好きだ。
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斎藤綾子(作家)
★★☆☆☆インドでの青年の自殺率が高いことを含め、覚悟して見たせいか失望落胆。親世代の告白が息子の励ましになるわけなし。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆苛烈な競争社会に「負け犬」という緩衝材を優しく挟み込む。祝祭と省察の二層構造も抜群。生きる力がチャージされる。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆90年代といえばインド経済幕開け時代。メッセージ性やテンションは流石。『きっと、うまくいく』の出涸らし感はご愛嬌。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『きっと、またあえる』(インド)
8月21日よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにて公開
http://www.finefilms.co.jp/chhichhore/
