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コロナで休校になった自粛期間、10代女学生の妊娠相談が激増! その根本原因は

「寝た子を起こすな」という理屈で十分な性教育が阻まれている

「性教育に消極的な人たちには、『寝た子を起こすな』という意見が多いです。性教育をすることによって、それまで性に関心がなかった子どもが目覚めてしまうということです。しかし、国際的な性教育の指針となっているユネスコ等による『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』の中では、幼い頃から段階に応じた性教育を行うことによってむしろ子ども・若者の性行動が慎重化し、望まない妊娠のリスクが減ったと報告されています。日本は先進国にもかかわらず、この国際指針に準じた性教育が行われていないということに関して、世界で大きく後れをとってしまっている状況です」(染矢さん)

そもそも、たとえ性に興味がなかったとしてもインターネットには性情報があふれている。ピルコンの調査によると、今の34歳以下の人が初めて「セックス」という言葉を知った年齢は「12歳未満」が65%なのだそうだ。

「小学生が初めて目にする性情報は、インターネットにある大人向けの偏ったものではなく、安心できる科学的な情報であるべきだと思います。相談メールに『AVで膣外射精していたから、それで避妊できるんじゃないの?』と返信をくれた子もいます。科学や人権に基づく性教育を受ける前にフィクションの性行為に触れてしまえば、それを実際にしてよいと勘違いする子がいるのも無理のない話です」と染矢さんは話す。

コンドーム装着でも一般的な使用法では1年間で18%程度が失敗する

避妊具としてよく用いられるコンドームは、一般的な使用法では年間避妊失敗率は18%程度と言われている。染矢さんによると、より効果的だと言われているのが低用量ピルとコンドームの併用だ。また、日本ではあまり浸透していないが、出産経験のある女性はIUD(子宮内避妊用具)を医師の手で子宮内に取り付ければ数年にわたって避妊ができるという。

「初めて日本で認可されたときの『高用量ピル』は、ホルモン量が多く強い副作用がありました。このときのイメージを引きずり、一部ではピルに良くない印象を抱いている方もいらっしゃるかもしれませんが、1999年、欧米に30年遅れて副作用の少ない低用量ピルが日本でも認可されました。そして、避妊目的だけでなく月経不順や生理痛緩和の治療目的でも保険適用でよく利用されるようになりました。さらに2010年には超低用量ピルも認可され、幅広い選択が可能になっています。一方、学生にはまだ価格的なハードルは高く、また世界の多くの国では薬局で販売されている緊急避妊薬を日本で手に入れるには医師の診療と処方箋が必要で高額など、未だ課題は多くあります」(染矢さん)

最後に染矢さんはこう締めくくる。「予期せぬ妊娠は誰にでも起こりうるもの。身近な大人は、打ち明けられたときにその子の不安な気持ちをしっかり受け止め、ベストな選択を一緒に考えてあげることが大切です。また、中絶を選択する場合は妊娠22週未満というリミットがあります。早期に相談してもらえるよう、親は日頃から妊娠や中絶に対して『許さない』となどとする抑圧的な言動は避けたほうがよいでしょう。『性行為は双方の安心や意思が尊重されて初めて素晴らしい経験になりうるもの』ということを大人から教えてあげる機会を、コロナウイルスの影響が続くこの夏休みにぜひ作ってほしいです」

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