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野党再編の“黒幕”は元「社会党のプリンス」 72歳の“持論”

大の愛煙家としても有名 ©共同通信社

 野党合流劇で「黒幕」と呼ばれるベテランがいる。立憲民主党の赤松広隆衆院副議長(72)だ。

 党内最大の赤松グループは8月28日、合流新党の代表選で枝野幸男氏を支援する意向を示し、推薦人候補26人分の名簿を手渡した。政治部記者曰く、「副議長なんて普通は上がりポストなのに、影響力は衰えていない」。

 立憲の枝野氏が国民民主党に合流を呼びかけた直後の7月18日。赤松氏は、地元愛知県の党県連大会であいさつし、「政策で合意できないのであれば来なくていい」と強調。玉木雄一郎代表ら憲法改正論議を主張する国民民主の一部を念頭に「排除の論理」を展開した。

 他でも赤松氏は至る所で持論を披露。「立憲民主党の党名は変えるべきではない」「綱領に『原発ゼロ』を」「改憲反対は譲るな」「玉木が主張する『改革中道』は盛り込むな」。結局、政党名は投票で決めることになったが、それ以外は赤松氏の主張に沿う方向で綱領案作りが進んだ。

 赤松氏の力の源泉は選挙。民主党時代に選挙対策委員長を務めた経験に加え、独自の集票力がある。政治家に転身する前は日本通運の所属。「赤松氏自身も長男夫婦も日通の社内結婚。日通への影響力が強い」(前出・記者)。全国に広がる集票網を党内所属議員に割り当てられるため、赤松氏に頭の上がらない議員も少なくない。他にもクリーニング業界や大手食品メーカーに影響力があるといわれる。