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「合流新党は民主党の二の舞」玉木新党の裏に“無名の黒幕”

2015年に連合会長に就任した神津氏 ©共同通信社

 立憲民主党と国民民主党による合流新党をめぐり、自動車総連、電力総連など6つの産業別労働組合(産別)の組織内候補9人が9月1日、合流新党への不参加を決めた。国民民主所属の9人は「原発ゼロ」など新党の綱領に反発したのだ。これに、いきり立ったのは合流を後押ししてきた連合の神津里季生会長(64)。同日に緊急記者会見を開き、「玉木新党なるものに組織内議員が引き寄せられることがあれば、その政党を支援する考え方には到底行き着かない」。国民民主の玉木雄一郎代表を批判し、9人を恫喝した。

「神津氏の『野党をまとめたい』という意気や良しだが、3年前のトラウマを晴らす使命感が強すぎて根回し不足だった」(政治部記者)

 トラウマとは2017年の希望の党騒動だ。野党分裂を許した張本人の一人として、今回神津氏は合流劇を主導したが、産別側との意思疎通が不十分だった。ある産別幹部は「自治労など左派系労組と神津氏が合流話をまとめた。玉木氏は綱領に『中道』の表現を盛り込むよう求めたが、立憲の枝野幸男代表は拒否。綱領には『立憲主義』が4度も出てくる。合流新党は単なる左翼政党。神津氏も産別の基幹労連の出身なのに、どうしたのか」と反発する。

「神津氏の力量不足もあるが、合流劇混乱の裏に『無名の黒幕』がいた」と語るのは政治部デスク。黒幕とは、国民民主の参院事務局長・岡崎敏弘氏。「中道」を掲げた旧民社党スタッフ出身の岡崎氏は、世間的な知名度はないが永田町では知られた影のドンだ。「立憲の蓮舫氏と対立してきた国民民主の榛葉賀津也・党参院幹事長らは岡崎氏の言いなり」(国民民主スタッフ)。岡崎氏は合流劇に反対し続けてきたため、枝野氏は周囲に「国民民主は参院側に数人のガンがいるが、最大のガンは岡崎だ」とこぼしてきた。