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“寝具難民”を救う「16号整形外科」の医師が語る 理想の睡眠姿勢は「焼き鳥の串」!?

『認知症 全部わかる!』より

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「枕外来」という聞き馴れない専門外来がある。神奈川県相模原市の「16号整形外科」という民間病院が開設しているのだが、その名の通り、枕をその人の体に適した形状に調節することで、様々な体の不調の改善を目的としている。

「週刊文春 認知症全部わかる! 最新予防から発症後の対応まで」(文春ムック)

ポイントは高さと硬さ

「枕」とはいえ、整形外科の診療の一部として行われているため、健康保険も適用されるという。どのようなことをしているのか。

 同院院長で整形外科医の山田朱織(しゆおり)医師は、2002年以来、「枕と医療」を関連付けた研究に取り組んできた。山田医師は枕を扱っている理由を「睡眠中に特に重要なのが、首の休息だからです」と説明する。

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「重さ4〜6キロもある頭を支え続ける首を、唯一休ませることができるのは睡眠中。しかし、体に合わない枕を使っていると、本来休まるはずの首で緊張状態が続き、寝る時間が長いと余計に疲労を溜め込むことになるのです」

 枕を最適化することで、首を完全に休ませる。その結果、首の緊張から派生的に生じている様々な症状が改善するという。