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2020/09/29

SBIの「第4のメガバンク構想」に暗雲が……

「菅義偉首相とは電話でやり取りするなど昵懇の間柄で、菅氏が総裁選出馬会見で言及した地銀再編についても、背景に北尾氏の存在が囁かれました。というのも、北尾氏は以前から『第4のメガバンク構想』を掲げ、福島銀行や島根銀行など地銀4行に出資しています。ただ、取引先の粉飾決算もあって島根銀行が赤字に転落するなど、必ずしも出資は成功しているとは言い難かった。ところが菅氏の発言以降、島根銀行をはじめ、各地銀株は急騰。SBI株も跳ね上がり、北尾氏はホクホク顔だったはずです」(地銀幹部)

 しかし「第4のメガバンク構想」では、SBIグループが地銀の業務システムやフィンテックなどのインフラ、資産運用を受託することになっている。SBI証券のシステムはその中核だ。今回の事件を受け、地銀のシステム受託にも悪影響が生じかねない。

「つみたてNISAの創設など『貯蓄から投資へ』を掲げてきた金融庁にとっても、個人口座数がネット証券で最多のSBIで不正引き出しが起きたことは痛恨事。国民が証券運用に慎重になってしまうと頭を痛めています」(金融庁関係者)

 SBIは自社のシステムから不正取得されたものではないとした上で、被害の全額を補償すると発表。だが、北尾氏が支払うことになるツケはそれ以上に重い。

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