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連載シネマチャート

《ジャック・ロンドンの自伝的小説を映画化》青年は身分違いの恋から夢に歩き出したが…「マーティン・エデン」を採点!

シネマチャート

〈あらすじ〉

1970年代のナポリ。労働者階級に生まれ育ったマーティン・エデン(ルカ・マリネッリ)は、船乗りとしてその日暮らしを送っていた。上流階級の娘エレナ(ジェシカ・クレッシー)に恋したことをきっかけに読書にのめり込み、作家を志す。生活を切り詰めて、独学で文章を学びながら、出版社に小説を送り続けるが、不採用が続く。生活が困窮し、衰弱したマーティンのもとにようやく雑誌から採用の通知と報酬の20万リラが届くが、社会主義者の集会で演説したことでエレナと彼女の家族の怒りを買い、マーティンは孤独を深めていく。

〈解説〉

アメリカの作家、ジャック・ロンドンの自伝的小説を、ピエトロ・マルチェッロ監督がイタリアを舞台に映画化。労働者階級出身の青年が波乱万丈の人生を経て作家になるまでを描く。2019年ヴェネツィア国際映画祭男優賞受賞。129分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆アメリカ文学のイタリア映画化。中盤までは違和感はあまり感じないが、主演俳優の堅い立派顔と激しい展開に乗れず。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆文明批評の部分は型通りだが、肩幅の広い大男が自己破壊的に独学する姿はリアル。スパッカ・ナポリの撮り方も巧みだ。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆過酷な労働が執筆に繋がるまでは楽しめたが、理解者を失っての孤独と荒みっぷりはもっと魅力的に描いてほしかった。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆米国の原作にヨーロッパ的な階級闘争とロマンが導入されて『赤と黒』の味に近づいた。主演は往年のアラン・ドロン風。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆プロレタリアの怒りと愛と自己破壊を見事に体現する俳優の表情。だが、それらを盛る為に古い映像を繋ぐ手法に疑問。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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『マーティン・エデン』(伊、仏、独)
シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開中
http://martineden-movie.com/

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