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《追悼・竹内結子さん》「私の家は複雑なので、戻る場所はない」最愛の母との死別が“女優魂”を支えた

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 9月27日、40歳で急逝した女優の竹内結子さん。突然の悲報から数日経っても、ファンの心は深い悲しみに包まれている。

 取材班は竹内さんが生まれ育ち、幼少時代を過ごした埼玉県の地元を訪ねた。この地で竹内さんは3姉妹の末っ子として生まれた。当時の自宅周辺は都市開発で様変わりしていたが、竹内さんが一家5人で暮らしていた3LDKの築50年近いマンションは変わらずに残っていた。

22歳の頃の竹内結子さん。主演したフジテレビ系ドラマ「ランチの女王」の制作発表で ©時事通信社

 しかし、20年以上の月日が経ち、当時の竹内さんを知る人は少ない。ようやく出会ったマンション新築時から住んでいるという初老の女性が振り返る。

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「結子ちゃんね、よく覚えているわよ。長女と次女の2人のお姉ちゃんたちも美人でしっかりしていて、一番下の結子ちゃんは目が大きくて、いつもズボン姿でおてんばだった。白い猫を飼っていて、マンション前の公園でよく遊んでいたり、男の子と一緒に大声を出して笑っていたのを見た覚えがある。挨拶もしっかりできる優しい子でした」

2015年10月、訪れた飲食店で店員に気さくに答える竹内結子さん ©文藝春秋

 竹内さんは母親の勧めで、保育園から小学校高学年まで新体操を習っていた。