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「胸を触ったり、下着をまくらせて体を見たり」懲戒処分の“わいせつ教師”1030人 約半数が自分の教え子を狙っていた

2020/10/01
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 学校の先生が未成年の子供にわいせつな行為をして逮捕された、あるいは、生徒にセクハラをして懲戒免職になった、というニュースを1年に何度も目にするのではないだろうか。決してあってはならないことだが、「またか」と思って見過ごしてしまう。

 9月28日、保護者らでつくる団体が、わいせつ行為で教員免許を失効した場合、その教員免許を再取得できないよう法改正を求める約5万4千人分の署名を文部科学省に提出。現在では3年経てば教員免許を再取得できる。

写真はイメージ ©iStock

子供に性的欲求を持つ人が教壇に立つのは非常に危うい

 団体は同日、会見を開き、共同代表の郡司真子さんはこう語った。

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「わいせつ犯罪歴があったり、子供に対して性的欲求を持ってしまう人が教壇に立つということは非常に危ういし、いま現在、学校で苦しんでいる子供たちを救う力になるかもしれないと思って声を上げました」

 読売新聞の調査では、2015~19年度の5年間でわいせつやセクハラで懲戒処分を受けた公立の小・中・高校などの教師が1030人に上ることが明らかになった。しかも、その約半数の496人が自分の教え子を狙っていたという。被害に遭った子供は、判明しているだけでも全国で945人に上ることも分かった。

 この調査では、石川県や広島県など5つの自治体の教育委員会が「プライバシーへの配慮」などを理由に被害者の子供の数を公表していない。また、被害を受けた子供が口止めされるなど、打ち明けられないケースも少なくない。実際の被害者は945人を優に超えるはずだ。

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 わいせつ行為で懲戒処分となった事件の一つに、千葉市で男性教師が6~12歳の教え子の女子児童7人にわいせつな行為をするという常軌を逸したものがある。男は2018年に懲戒免職となり、強制性交罪や児童ポルノ禁止法違反の罪などで起訴され、千葉地裁で懲役14年の判決が言い渡されている。