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「AV墜ちしろと言われると腹が立つ」元アイドル20歳が語る“卒業後”

元夢みるアドレセンス・京佳さんインタビュー#2――アイドル戦国時代を振り返る

2020/10/10

 15年3月にメジャーデビューした夢みるアドレセンスはOKAMOTO'SやMrs. GREEN APPLEが提供した楽曲で、各アイドルイベントを盛り上げた。とくに首藤義勝(KEYTALK)の作詞・作曲した『ファンタスティックパレード』はグループの代表曲になった。

 このまま上昇気流に乗るかと思われた矢先、16年12月に山田朱莉のSNS投稿が炎上してしまう。山田が卒業すると、京佳のモチベーションは低下。それが自身の卒業の引き金となったという。

 19年4月21日、京佳はグループを卒業。現在はフリーとしてグラビア、歌手、YouTuberと幅広く活動している。そんな彼女にとって“アイドル”とはなんだったのだろうか。(全2回の2回目/#1より続く)

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「さすがにリテラシー低くない⁉」

――16年12月に山田朱莉さんのいわゆる“裏アカ”での男性とのツーショット写真をはじめとした投稿が流出した一件がありました。この投稿が「グループの活動における重大な規約違反」ということで山田さんは活動自粛となりました。京佳さんはどう受け止めましたか?

京佳 知った時はめっちゃキレましたよ。毎日一緒にいるくらい仲が良かったのに、朱莉の裏アカを知らなかったことが切なかったんです。「なんで教えてくれなかったんだろう」って。あの投稿を見ていたら絶対に止めていたのに……。

――本人に直接何か言ったんですか?

京佳 電話で怒鳴りましたよ。「さすがにリテラシー低くない⁉」って。

――恋愛していたことに関しては……。

京佳 運営から「気を付けてね」と言われていたけど、明確に「恋愛禁止」と言われていたわけじゃないので、表に出てしまったらしょうがないというか。ファンは減ると思うけど、私は続けてほしかったんです。

――なぜ卒業してほしくなかったんですか?

京佳 グループのバランスが崩れちゃうから。朱莉って賢いから、人と距離感をつかむのが上手いんです。全員から好かれていて、よく「トイレに一緒に行こう」と言われてました。バチバチし合っているメンバーもいたけど、朱莉がグループの手綱を引いていたからグループがまとまっていたんです。

 

――しかし、山田さんは卒業を決めました。

京佳 朱莉が卒業して、「グループが上にいくのは無理なんじゃないか」とモチベーションが落ちてしまいました。私にとってあの5人が原点であり頂点で、5人だからやってこれたと思っていたから。本人が「やめたい」と言ったので仕方ないけど、私がプロデューサーだったら朱莉を辞めさせないし、新メンバーも募集しなかったと思います。

――その後、山田さんとは……。

京佳 いまでも仲はいいですよ。それで関係を切るような友情じゃないし、誰にでも失敗はあるから。17年の夏に大阪でライブがあった時も、夜中にホテルから抜け出して朱莉とプリクラを撮って、カラオケに行きました。他のメンバーはまだ怒っていたけど、私は「そうだね」と言いながら朱莉と連絡を取り合っていたんです。