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2020/10/14

DNA鑑定で親子関係が証明、前国王が支払う代償は……

 ベルギーでは国王は不可侵のため、裁判は難しかった。だが、翌13年に健康問題で生前退位して国王の座を長男に譲る。退位により不訴追特権が失われ、裁判が行われることになった。

前国王は安楽死や同性婚を認める法案に署名 ©共同通信社

 前国王は18年10月、ブリュッセル控訴裁判所にDNA鑑定を命令されたが、頑なに拒否。改めて19年5月に1日拒否するごとに5000ユーロ(約62万円)の罰金を支払うよう命じられ、しぶしぶ検査を受けた結果、親子関係が証明され、認知した。

 そこで、デルフィーヌさんは王女としての公認を求め、冒頭の判決となった。

 前国王は上告を断念。もっともデルフィーヌさんは、法律の規定で王位継承権はなく、助成金も貰えず、公務もできない。ただし、王家の姓を名乗れ、日本円にして130億とも2500億ともいわれる遺産の一部を相続できる。

 ベルギーの統合を守ったと国民の評判はよかった前国王は、この一件で、「不誠実だ」と人間としての評価はガタ落ち。また裁判費用340万ユーロ(約4億1900万円)を支払わなければならない。不倫の代償は小さくなかった。

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