日本学術会議が推薦した6人を菅義偉首相が任命しなかった問題で、「フェイクニュースを拡散した」と批判を浴びた衆院議員が2人いる。細野豪志氏(49)と、長島昭久氏(58)だ。
10月5日放送のフジテレビ系「バイキングMORE」で平井文夫・上席解説委員が「学術会議は6年働くと日本学士院に行って年間250万円の年金を死ぬまでもらえる」と誤って解説し、大炎上。だが両氏は平井氏に先立つ10月3日、誤情報を“速報”。長島氏が「(学術会議の)OBが所属する日本学士院へ年間6億円も支出されその2/3を財源に終身年金が給付されている」とツイート。細野氏も「国会議員年金はかなり前に廃止されたが、『学者の国会』の年金は残っていたのか」と投稿した。2人はその後、誤りを認め謝罪したが、ツイッター上では「軽い、軽すぎる」「立派なネトウヨになられましたね」などと揶揄された。
2人に共通項は多い。一つ目は民主党政権で中枢を務めたホープだったこと。細野氏は首相補佐官や環境相を歴任。長島氏は野田内閣の首相補佐官として尖閣諸島国有化に深く関与した。
「2人とも二世でもなく、地盤も看板もカバンもなかった。だが政策通で、民主党にあって数少ない保守政治家でもあり、将来を嘱望されていた」(政治部記者)
2つ目は野党陣営を離れ、自民党入りしたことだ。長島氏は正式入党、細野氏は入党こそまだ認められないが衆院の自民会派に所属。